2011年10月2日日曜日

画像合成してみた。(APRS/JJ4RJE-3)


2006年に思い立ち長い時間調査を行いながら慎重に構築した
JJ4RJE-3 APRS Digipeater。改めて、そのカバーエリアや
800m超の標高地へ設置した結果の影響を検証してみた。

現在の結果を目の当たりにし、どうメンテナンスし維持すべきか





















図は2007年~2009年までのデータを元に製作されたもの。
背景の地図は2011年9月の実運用結果のデータである。


2011年10月1日土曜日

アマ無線のクリティカルマス

昨今アマチュア無線においてもIT化が進み、局免許に関する電子的処理から
実通信の方法に到るまでコンピュータの浸透は強くなったと感じる。
ここで、アマ無線に関してもITビジネスの視点から読み解くとしよう。

マーケティングの世界ではクリティカルマス(Critical Mass)という用語がある。
主に商品の普及率に関しての事だ。
ここ最近筆者はアマ無線の中でもAPRSに注目して出来事を執筆してきた。
分かり易いと思うので、このAPRSを題材に進めたいと思う。

無線も運用をする為には、まず購入が必要である。APRSに限らず
これから無線を始めようとする人では無線機購入、APRS運用に
興味を持っている人若しくは運用している人では
トラッカー購入やAPRS対応無線機を追加購入した時の事を想像して欲しい。


先程あげた普及率はどのようなマーケットでも以下の図に近い動きをする。

Innovators (2.5%)
革新者、冒険的な人。



Early Adopters (13.5%)
初期採用者


Early Majority (34%)
初期追随者

Late Majority (34%)

後期追随者

Laggards (10%)
遅延者



筆者がAPRSを始めた数年前、日本だけで見れば『アーリーアダプター』の立場だったが、
世界の進行状況から見た私の立場は「レイトマジョリティ」だった。
全世界規模のグローバルな遊びなので、日本と世界では こうも違うのである。
しかし、近年日本各無線機メーカーがAPRS対応機の発売をする事で普及具合と
この歴史感もKENWOOD社製モービル機種 TM-D710や、昨年下旬に発売された
同社製 TH-D72の登場で少し位置関係が変わりつつあるようにも思う。

では、APRSでイノベーターとは誰なのか?
確定している1人は開発提唱者であり産みの親 WB4APR Bob Bruninga氏である。
続く 人材としては、APRS運用に関する取り纏めを行う団体、
APRS Working Group (通称 APRS-WG ) である。
日本ではワーキンググループとして JAPRSX という団体が公式に認められている。

筆者自身は 当時日本や東アジア地域全体においてのAPRSサーバーへの
レジスト(登録)認証作業を行っていた JA1OGS Art氏に招待されて始めた。
このArt氏もイノベーターに分類される人と言えるが、どちらかと言えば
中期~後期のイノベーターだったと言える。
 日本では別名オピニオンリーダーとも呼ばれるアーリーアダプター類の人によって
爆発的に人気が上がった。代表的な存在とすれば、イバラキネットのJM1CZS 篠崎氏や
JF7ELG 木幡氏、JA6BHL 上村氏の活躍があったからこそと言える。




爆発的に普及が始まった後、1つの周波数を使って遊ぶこの趣味では問題が多発し始めた。
● 1つはアーリーマジョリティーに類する人々にルールの指導が行き届かなくなった事。
●  英語文献を読み解かず独自運用方法を提唱する人の発生進行を食い止められなかった事

無線機メーカーは自社製品が売れればいいというだけの無責任スタイルであり、
結果イノベーターの教えが届かず、各アーリーアダプターの耳当たりの良い言葉が先行し
実用的と言うには程遠い遊びに定着してしまった。
今となっては、各都道府県のアーリーマジョリティーの人がアーリーアダプターの気分だったり、
フリをしながら適当な噂や日本語文献だけを都合の良いように解釈し運用している始末だ。


これから日本でAPRSを始めようとしている人は「レイトマジョリティ」という位置にある。
先人の知恵を的確に学習する為に、是非アーリーマジョリティーの人ではなく、
イノベーターの人達が集う場所で勉強して頂きたいと願う。
最近はオピニオンリーダーの人達も痛い経験を教訓に結構再勉強していると感じる。
イノベーターな人は限られた地域にしかいない存在だが、アーリーアダプターな人は
結構各地に居るはずだ。

APRSのビーコン1つは 静かな水面に投げる一石に等しい。
サブマリン(潜水艦)の世界でもビーコンを打つ事は敵に自分の居場所を教え
自らを攻撃してくれと言っているようなものだ。
放つ1つのビーコンが自身の楽しみに繋がるか、どれだけの人を巻き込み
騒動等の全世界的な悪影響を及ぼすかは、いかに習熟しているかにかかっている。

当記事を閲覧中の諸君が適切な運用に注力してくれる事を願いたい。


今、先人のAPRS運用者は立場がラガードにありながらもテクニシャンな輝ける星を探している。
あえて言葉を濁さず言い切るなら、VertexStandardの偽物のようなAPRS対応無線機を買って
インターネット上の地図に自分のSymbol(アイコン)が表示されて満足感に浸るだけのような人には
全く興味が無い。
WB4APR氏やAPRS-WGの助言を乞い、しっかりとした製品作りをしているKENWOOD社製の
APRS対応無線機を購入し、必要で最適な外部接続TNCも選び、必要に応じてI-Gateや
Digipeater構築に先頭を勤める勢いで臨んだり、時にKG-ACARCで有名な K.G氏のように
日本版APRSソフトウェアの開発に踏み切るだけの力を持ち合わせている人を待ち望んでいる。
それが今の日本においての希望であり光だ。

企業が作ったのでは面白くない。アマチュアではない。
企業はアマチュア無線家がアマチュア無線家らしく動ける環境作りと後押しをしてくれればいい。
KENWOOD社はその役割をAPRSにおいては十二分に理解し果たしてきた。





商売の世界では普及率16%の理論というものがある。
具体的に言えば、利用者数が16%以上に達すれば、以後爆発的に普及するという意味である。
APRSにおいては既に16%を越え、日本国内での限界を迎えつつあると筆者は考えている。
何が限界って? システム自体が限界なのではなく、適切な運用で秩序を保つ事がね。




参考
● イノベーター理論 http://www.jmrlsi.co.jp/mdb/yougo/my02/my0219.html

2011年9月28日水曜日

早速Dynamic Viewsを適用してみた。

とりあえず、こんな雰囲気になりました。
継続して設定を維持するかは検討してみるとですw

2011年9月18日日曜日

Digital VoIPは日本では普及しない

そもそもデジタル化するメリットは新しい無線機を売り付けるきっかけに過ぎない。
音質は向上しても品質は悪化する。

どうすれば普及するのか? それは、AIS Live JAPANや 無線LAN のFONのように
安価にGateway環境を構築出来なければいけない。
日本のD-STARはその点だけで普及していない。

では、現行VoIPシステムを進化させデジタルを加えられるのだろうか?
答えはNO!。
そもそもの基本的なデジタルとアナログの構造(構想)が違い過ぎており、
構築を容易にする機器を開発しても、理解されないだろう。

アナログのVoIPは基地局であるノード局を運用する無線家が秩序を管理し
適切なアマチュア無線環境が成り立つように調整してきた。
時に現る無知な初心者や、心無い悪質利用者も、時に指導・時に排除し
アマチュアのアマチュアらしい運用が出来た。

対してデジタルはノード局は各クライアント無線機を持つそれぞれであり、
今までノード局と呼ばれてきた基地局は 単純にGatewayに過ぎない。
そして、そのGatewayを通過する管理は根本的にはシステム提供側が行い、
Gateway設置者は不正運用者に関して感知しない・出来ない原則が求められる。

アマチュア無線のデジタルの性質上、アナログ無線機から傍受は出来ないが
デジタル同士ながらば秘話機能は無いので受信出来る。
不適切な運用する者をGateway設置者は知り得る事が出来るが、
それを管理出来ない点で Gateway設置場所の運用コスト
(無駄な電波発射による電気代増加等)や
1周波数をデジタルで使うだけで 多重通信が出来る訳ではないデジタル無線で
他利用者の身勝手な運用に今の日本人VoIP好き無線家が黙っているとは思えない。

既に DV DONGLE等で海外D-STARをも愛用し密やかに楽しむDV愛用無線家達は
それらの点を承知の上で極小地域Gateway設備を運用しているが、
我欲と名声に囚われたハムがDV通信すらマンネリ通信に転向させてしまわないか
今時点から危惧しておきたい。

と、書いてきたが、分かり辛い人もいるだろうから、メリット・デメリット方式で
下記しておく。


アナログVoIP無線
メリット
・既存無線機が使用可能
・届出等が不要で近隣のノード局を利用出来る。

デメリット
・電波送信者のコールサインがデジタル的に伝播しない。
・ノード局管理者の意向に沿わない運用をした場合 利用を制限される場合がある。


デジタルVoIP無線
メリット
・自局コールサインを容易に伝達可能。
・音質が良好(カバーエリア内に限る)
・設備をビルトイン端末として開発でき、ブラックボックス に出来る。

デメリット
・VoIPシステム運用機関に利用の届出が必要。
・Gateway局(アナログで言う ノード局)運用者は 自局設備の利用者を制限出来ない。
・電波到達距離が狭い (広域設備を設ける事が不可能)
・既存アナログVoIP無線向けシステムとの互換性に問題があり、大幅な改編が必要。
・アナログ無線機は一切使用不可能


大したメリットを感じられないかもしれないが、実現すれば、
Gateway運用者には最近のITらしい待遇が待っているので 楽しみだろう。

Gateway運用にも申請が必要な事は言うまでもなく、
局免許状をスキャンして申請Webフォームで転送すると

登録完了後の運用局一覧には自動で運用場所を元にした住所から座標変換
Gateway局が設置されている場所をGoogle Map APIで正確に把握出来る
IT化らしい設定環境が用意出来るだろう。

Gateway端末は手持ちのパソコンに繋ぐ事は無く、設定は全てVoIP運用会社の
Gatewayシステム管理設定画面から登録したID、パスワードでログインし
Webベースの設定画面で行い、後に自動的にGateway端末がダウンロードして
反映される仕組み。
この辺りはFONやNTT光のCTU等の動作を知っている人なら その便利さと
そうでなくては不正な運用者(Gateway運用者を含む)を 発生させない為の
管理が行き届かない故の事と理解出来るだろう。


これらのガッチガチに総元締めの管理団体に管理された枠組みの中で
利用するデジタルVoIPは相当に楽しいと思われる。

とりあえず、現行アナログ無線向けVoIPに同居は難しいが、
新しいデジタル無線メーカーすら導入したがるシステムを開発出来れば、
それはAPRSやEchoLinkやAstriskのように色々な物を巻き添えにして
面白いデジタル無線世界が広がるだろうと期待したい。







※ 関連記事 ※
HAM Radio by JR4DHK & Hiroshima BW48 [CB]
デジタルのメリットを考える(Echolink for Digital は実現できないか?)
http://jr4dhk.blog123.fc2.com/blog-entry-256.html

2011年6月13日月曜日

ハイテク化とソーシャルハッカーの波

ここ数年 VoIP (WiRES-II、EchoLink、IRLP、eQSO、etc...)の流れで
アマチュア無線にもかなりパソコンが浸透してきた。
今までログ帳としてしか需要を見られていなかったが、大きく変わった。

最近はハムフェア等のイベント展示でも気を遣う必要が出てきた
昨年のJARL広島県支部 ハムの集いを含め、不穏な動きがあるのだ。

同ハムの集いでは「APRS展示」が行われたが、イベント終了後
某出展者(パソコンは一応触れる程度のレベル)のパソコン内には
インストールした覚えのないVNC(パソコンを遠隔操作するソフト)が
無断でインストールされており、かつサービスで動作するように設定されていた。

更に先日、某Webサイトへの不正改竄についても、その通信元を照合した所、
広島市内にある某無線局の24時間稼動パソコンを経由したもので、
DDNS(ダイナミック・DNS/ドメイン)にコールサインを使っていた事と、
何らかでVNCを日頃から遠隔操作に用いているという情報が漏れていた事、
ソフト・バージョンの関係からパスワードをクラックされ侵入を許してしまった事等

無線家がつい気を緩くしがちな趣味分野で他人から悪用されてしまう傾向があり
パソコン主体の交流でないにしても、気を付けなければならない状況が
起こり始めているようだ。


我輩の経験では、過去にあった四国・愛媛エリアからの改竄行為等で
 「WiRES-IIの運用を統括して管理を任せて欲しい」 という名目で
遠隔操作を可能にしている事を悪用し、他人パソコンから悪戯をする
そして、アクセス禁止にされた掲示板の閲覧や書き込みをする為に
他人のパソコンを悪用する、といった不正行為も見受けられていた。

親切な顔を盾にした悪巧み準備の為の布石・・・。
本当に最近の無線界は人間色以外の部分も陰湿になったものだと感じる。
この点に関してはHFでビートをかけるよりまだ悪い。
その場だけに限らず、
本人か誰かが気付かない限り延々と悪用され続ける事になるからである。


不景気だけれど、それでも・・・と ハムフェア等 イベントを熱心に
開催・出展頂いている方々には敬意の限りだが、
パソコンも一緒に展示する会場においては、来場者に今一度注意
ブースを空けたりするような事が無いように気を付けて頂きたい。

変なプログラムを仕込まれない為にもWindowsパソコンであれば、
Live-CDのようなものでOSを動かして展示するとか、
ウイルスや不正行為、ハッカー・クラッカーは身近に居ると意識して
今後もハム活動を元気よく頑張って頂きたいと思います。

2011年6月11日土曜日

広島のレピーター運用が問題になっている件について

対岸どころか地元が大変だった!!?
暫く紳士的に自分が楽しむ無線をしていた所、
結構話を耳にするようになったので一言。

今年に入り加速した「のうが高原レピーター」の運用が
少々問題視されている様だ。
レピーター設備設置場所へのAPRSデジピーター併設に始まり、
EchoLinkをレピーター周波数へ同調させる事も始まった。


APRSに関しては大した問題ではなく、
他県で問題になっているような強引な設置でもなく、
1200bps.AFSKではなく9600bps.GMSKによる運用で
9k6の普及に貢献している素晴らしい構築と言える。

噂レベルの話では、そのデジピーターを経由する設定で
INETtoRF大量垂れ流しが行われているという事も耳にし、
更には9k6に没頭する剰り1200bps運用を見捨て・切り捨ての方向に
動きつつある点が危惧されているようだ。

現状確認をしていないのだが、
他局MOVEING-POSITION(移動位置情報)はネットからRFしない方が
断然今後APRSを楽しむ為に有効と言えるし、
それをしてしまえば、APRSの方向性を見失い継続的正しい楽しみ方が
認知されなくなるとも言える。
【無線】という遊びの原点を言えば、電波の到達距離にあるものと
そうでないものとの区別と有用情報の再共有について、
重ね重ねよく考え構築する必要がある。

間違っても
移動局は全てINETtoRFする設定にしつつ、その制限については
APRS-IS Filterで行うというような設定をしてはならない

5年前の西日本・本土であれば黙認出来ていたであろうが、
現時点では誤解を招かない為にも身勝手な運用はしない方が懸命と言える。


続いて...
音声アナログレピーターの件。
【アナログ】のレピーターにVoIPを連動させる事は悪い事ではない。
しかし、利用状況や運用方針については念入りに計画しなければならない。

レピーターにVoIPをリンクさせる場合、推奨されるシステムとしては
IRLPかEchoLinkと言える。WiRES-II は好ましくない。
理由としては利用者のスタイルや経過を推測するに、
健全なるハムとしての利用が見込めなくなる為である。

また、主に日本国内のみで400〜500局程度の運用局しかいないWiRES-IIに比べ
レピーター接続も前提に設計されているIRLPやEchoLinkは
D-STARにも似て運用し易い設計であり全世界規模で
EchoLinkは4000局前後 IRLPでも数百局の運用が行われている。

この度、のうが高原レピーターではEchoLinkが採用された様子。
日本でレピーターにVoIPをリンクさせている所はのうが高原が初めてではない。
他レピーターを参考に のうが高原レピーター管理団体が勉強し治すべき
ポイントをピックアップしていきたいと思う。

・接続メッセージの廃止
レピーターはレピーターとしての運用が大前提である為、
他VoIP局からの接続を知らせる接続元を喋る機能は通常運用の
妨害に相当する為設定する事は好ましくない。

・VoIP接続局へのアナウンス内容の改善
VoIPでは1送信3分以内送信が一般的であるが、通常、レピーターは
1送信 30秒〜1分以内、1交信 3〜5分以内が妥当であり、
長時間利用を容認する内容は正常なレピーター運用の妨げとなる。
如何なる交信中であってもVoIPを含めた運用が
通常レピーターの直接波のみの運用の妨げになってはならない。
通常利用をしようとする者が現れた場合、直ちにVoIP交信は
休止するスタイルが好ましい。

・無送信状態・自動切断タイマーの時間改善
現状VoIP接続後 20秒程度何も送信しなければ切断される状態にあるが、
無線の基本である 【受信待機し電波状態を確認する】という項を
重視すれば最低60秒以上はレピーター利用状況を確認するだけの
猶予は無くてはならない。
そうでなければ、VoIP接続後 直後に喋り始める身勝手な者を
助長/増加させかねない。


過度の私物化利用が指摘されているという噂を聞く中、
部外者なので静観しているのですが、「ただ楽しみたい」という
個人ハムの考えを社会に持ってきては良くないと思う訳です。

広島県内においてはレピーター設置場所にレピーター以外の設備を
併設・連動させるという試みは私の念願でもあり設立に貢献され
試みに賛同頂いた管理団体のOM様方々には感謝感謝と思うのですが、
EchoLink、APRS どちらにしても 【無線】という原本から見れば
調味料の味付け程度に過ぎず、
それが故に基本運用の妨げになるような事はあってはならないと考えます。

WiRES-IIやEchoLinkの日本国内運用局は 先人の
俺達はVoIPという特殊な運用をしている」という身勝手な考えに溺れ
真似をされる方が多いのですが、基本は直接波の無線交信であり、
インターネットと連動した物はオマケである点を忘れてはならない事を
今一度強調したいと考えています。

レピーターを利用したい局の中でインターネットを介して交信したいと
考えている人は思いのほか少なく、案外言い出しっぺの
VoIPやAPRSにハマっている人達だけかもしれない?
この辺りで先人のOM様方や今までレピーターを利用してきた人
(非管理団体人物を含む)は迷惑に思う事でしょう。
何より、周波数を固定して運用されている日本国内のレピーター局は、
日本アマチュア無線連盟(通称:JARL)の管理下です。

この辺りも忘れてはならず、周波数の私的占有と
受け止められる運用にならぬ事を願う限りです。


次世代レピーターについて...
JARLがデジタル(D-STAR)に見せかけ上 力を入れる中で
殆どアマチュア局はまだアナログが大半です。
未だにアナログレピーター設備は受注生産可能な状態にありますが、
新規局はよほど需要が無い限り、連盟としては認可しないとか。

しかし、個人的見解では再度アナログ風潮に戻ると考えています。
アマチュアなのですから、デジタルの試みも必要ですがメーカーが
ブラックボックスにしてしまったのでは意味が無いのです。

ただ、今後レピーター管理団体に入られる方が 先のVoIPをはじめ、
極端に私用を目的とした設備流用に考えを転換される方が多いので
レピーターとして守らなければならない点を改め押さえておきたいと思います。


レピーターは周波数を変更操作してはいけません!!
レピーターは利用者等がDTMFや何らかの容易な操作により
周波数を変更出来るような設備であってはなりません。
また、TNC等でリモート出来る設備は好ましくなく、
レピーターはレピーターとして管理機能も含め
JARLレピーター委員会の定めた規定に沿うレベルの物である必要があり、
運用方針も連盟の定めた内容を逸脱してはなりません。

D-STARはデジタルであり低地に設置するハイテク設備ですので、
デジタルなリモート管理機能やインターネットを介した管理等可能ですが、
一般ハムが考えがちな 「遠隔無線設備」と同等の考えでは良くない。

EchoLink等から思いついたかのようにDTMFやインターネット経由での
遠隔操作機能の搭載が書かれているのですが、JARL規定を読まれていないのか
実際の粗末なレピーター設備を見ただけで書かれているのか、
「DTMF若しくは有線回線による遠隔操作が可能で…(省略)」という項が
既に定まっている。
今後レピーター管理団体に入られる若い世代の方にも
ただ団体会員になった、何かやらかしたいから名前だけ入った…ではなく
JARLレピーター委員会でどのような運用指針が定められているのか?
現時点でどのようなレピーター設備が幾らで売られているのか?
どのような機能が備わっているのか?、その辺りを勉強した上で
ホラを語って頂きたいと思います。(笑)


某所Blogで、とんでもない妄想劇が語られている
のですが、
明らかにレピーター運用そのものの弊害になる為、実現しないでしょう。


レピーターはレピーターであり、レピーター設置場所にAPRSデジピーター等を
併設した事はAPRSを楽しみたかった者の身勝手です。はい。身勝手です。
正直結果として、アナログレピーター設置場所にデジピーターを
併設する事は間違いでした。
カバーエリアが広過ぎ干渉が悪化しAPRSそのものが遊び難くなりました。

日本全国で様々な運用が行われていますが、
今後もレピーターはレピーターとして基本は変わる事無く運用されます
アナログ・レピーター設備にAPRSやEchoLink機能が
デフォルト(
標準)で搭載されるなんて事は絶対あり得ません
もし搭載されるような珍事な事になれば、設置場所制限が設けられ
D-STAR同様に山岳には設置認可されないでしょう。

そうあるべきだと思います。

APRSにしても何にしても言えますが、昨今真摯さに欠ける運用が多過ぎます。
不景気で休日も少ない為、勉強する時間が無いと言えばそうなのでしょうが、
趣味とは言え、ルールを守らず1つの周波数を共有する遊び
電話運用と同様の自分勝手をされたのでは、他各局はたまりません。
法令適用となったバンドプランのみならず、運用スタイルについても
ハムとして社会人として紳士的にマニュフェストを遵守した運用をされる方が
増える事を願っております。

2011年2月7日月曜日

『頭を使えよこの野郎』と言いたくなる記事が増えてきた件について

お見苦しい限りですが、概要はタイトル通りです。
検索エンジンで1年以内を対象にAPRS記事をピックアップし傾向調査を行いました。
多くのBlog筆者である方々が興味をもたれた様子が伺えますが、
粗末な記事が多過ぎる事を若干懸念しています。

明らかに実運用やそもそものマニュフェストとは違う書き方をしてある物や
妨害・蔑みの意味で故意に書かれている記事については苦情コメントをしてきました。
良い反応で訂正、大抵は無かった事にしたいのか記事そのものを削除されます。(^_^;;
21世紀社会のモラルはミスを素直に謝る事です。
バブル成長期同様にリコール隠しをしていたら我が身を滅ぼします。


APRS運用は最近人気が出てきた位置情報系です。正確な座標を出す事に意味がありますし
Facebookのようなソーシャルサイト同様に匿名にしない事に価値があります。
この点が理解出来ない方は運用を始めない方が良いですし、
数ヶ月〜1年以上運用をしてもいないのに評価を書いてしまう事は浅はかと感じます。

また、多くの日本のハムが言いがちが考え方「電波を出してナンボ」
「出してみないと分からない」このような事を言う又は考えの方はAPRSを楽しめません。
頭で考えて分かっていない人が電波を出しても分かる訳はないのです。
APRSにとっての電波発信は机上の空論を実際に送信し確かめる行為であり、
学科を全く習得していない者がいきなり実技運用をするなどという事は
古今東西どの分野を見てもあり得ないのです。


長い前おきになりましたが、「オブジェクトが何ぞや」も分からない蝦夷地の一見さんが
広島県内の運用に茶々を入れる為にJARL本部へ問い合わせをする等、風の噂でも耳にしました。
道産子な方に恨みがある訳ではございませんが、ヴァカに足を引っ張られるという状態は
呆れるしか他無い為愚かな画策は頂かないように願いたいところです。(苦笑


と、同時に「もっと初心者が運用し易いように」との記事も多く見受けられました。
まぁそのような記事を書かれている方に限り、初心者が簡単確実に正しい知識を
身に付ける為の「○○全書」みたいな解説書を作る努力をしたのか?と問うらなば
何もしてない事が殆どです。

「おたくはおたくの無線をすりゃ〜えぇじゃん。わしゃ〜わしの無線をするんじゃけぇ」
このような自分勝手な考えでAPRS運用は出来ません。
○○グループだの××連合だのという集まりを結束する必要は感じませんが、
勢力争いを絶対発生させない範囲で情報連携の為に横繋がりを作る事が必要です。

昨年(2010年)6月に APRS-WG中核にてSSID運用指針がメジャー更新発表され、
日本でも同年11月〜 JAPRSXより和訳版が発表されました。
この情報も届いていない、又は理解出来ていない方が多く 情報格差を感じずにはいられません。

Blog筆者が記されている場合もありますが、Blog記事は後々検索出来るものの、
常に更新され今となっては古く実際には使うべきではない情報も検索結果に出てしまいます。
熱心な筆者でも過去に遡って修正している方は少なく(指摘を受ければ直している方はいますが)
数年・数ヶ月に1度更新されるような情報はWikiのようなものに書く事がベストだと感じます。
個人のブログを見て他を調べず鵜呑みにする失敗の典型のような人は少なくなったと
感じておりますが、この辺りも特定地域や特定組織が行うのではなく、
本来なら信頼の置ける日本のAPRS-WGであるJAPRSXに実現して頂きたいところです。


また、APRSは運用指針改訂等により現在もアクティブに運用されているシステムですが、
本来は年々退化し10年も持たずに消え去るものですが(ナビトラのように)
初期構想が良かったが為に続いているシステムであり、今後の拡張という意味では
根本的な部分は変えられない物です。
故に、新ソフトや対応無線機をAPRS仕様に準拠しながら製作する必要があります。


初心者のハードルを下げる為に…と輻輳対策を補助する意味での
構想を提案している方もおられますが、輻輳対策はハムの仕事です。
頭を遣い、行動し実現する事です。
置局計画、電波伝搬測定、コンピューターによるシュミレーション(可能ならば)
そして職人のカン。
緻密な計算によってAPRSは運用可能な正常なネットワークを構成する事が可能です。
ブロードキャスト方式に近く拡散しがちな電波の経路をハムの力で修正する。
機械任せではなくヒューマン能力に依存するシステムです。

この辺りがキッチリ出来ないレベルのエリアではAPRSシステムはMSGの通らない
GPSロガーとしてしか殆ど機能しないネットワークとなり、RFトラフィックも崩壊します。

『GoogleMap APRS』( http://aprs.fi/ )をご覧の方は多いと思います。
「元パケット」の部分で自分のコール(コールサイン-SSID)を調べ
赤い文字が大量に表示されていないか確認しましょう。
この画面で赤文字が表示されるような部分があれば、パケットの衝突や輻輳が起きている可能性が高いです。
● 自身の運用が本当にその地域に適しているのか?
● 今以上に改善すべき点は本当に無いのか?
● 自身の運用で他者に迷惑をかけていないか?
よくよく確認してみましょう。

また、自分自身が悪くなくても周辺エリアのI-Gateやデジピーターの構築方法が間違っており
その事が原因で他エリアや他者に迷惑をかける状態となっている場合もあります。
この点に気付き注意を促していく作業もハムの仕事です。


『サルでも出来るAPRS運用』 そんな事は絶対ありません。実現しません。
少し汚い言葉で申しますが、 APRSの本質を分かっている人は天狗になるのではなく、
その知識を分かり易い文字に噛み砕き公の場に公開してゆく義務が日本のハムには
あると私は感じています。
そして「私は初心者だから」と向上心も無くあがりを決め込んでいる方にパンチし
強制的に勉強するよう仕向ける事も【APRS運用】としての仕事と感じます。


今の日本APRSに必要なのは新しい機器の開発ではなく、
元より決まっており変わる事の無いAPRSの本質(運用指針)を
初心者の脳に焼き付ける為の媒体をスピーディーに提供する環境です。


EchoLinkやWiRES-IIのように知ったかぶりの天狗を何匹も発生させる事は好ましく
ないですし、VoIPより分かり易くボロが出ます。
折角興味を持ち始めた方が間違った知識を身に付けない為にも、
知らぬうちに派閥論争の肩持ち役の頭数にされない為にも、
コンピューターを絡めたアマチュア無線の世界では紳士的なハムによる
白熱ディベートと強い横繋がりが必要である事を提言したいと思います。

2011年2月4日金曜日

APRSレポート2011年1月版

Blogを楽しみにご購読の皆様、ご無沙汰しておりました。
最近少々多忙にて1月中の変化をお伝えし損ねていました。


JM4HTF-10 APRS I-Gate 稼動開始
1月中の主な変動としまして、広島県安芸高田市向原町に JM4HTF-10 が稼動を始めました。
当該設備にはオーナーの方より要望がありDCN-GroupよりTNCを貸し出しております。
とても良心的かつ紳士的な方で機器提供後安定した運用でサービスを頂いており、
カバーエリアにつきましては、PHG値とほぼ同じとなっております。


JO4DLN-10 APRS I-Gate 稼動見込み
1月30日、広島県呉市に JO4DLN-10 のセットアップを行いました。
現時点はAGW PacketEngineを採用しており、テスト状態です。
当該ゲートは24時間稼動のeveryone向けゲートウェイとして条件を満たさない為、
DCN-GroupからのTNC貸出は行われない方向で調整されています。
正式稼動は未定で、しかしながら愛媛エリアに隣接した設備となる事から、
不用意に愛媛山岳デジピーターをGatewayし混信妨害の要因となりうる
パケットを送出しないよう今後もサポートして参る方針です。


のうが高原レピーター(JR4VN)設置場所への
APRSデジピーター併設について…

昨年末より話が持ち上がり計画を遂行中の案件でございますが、
今年に入り、ごく数名から無責任な意見が飛び出ているとの内容を伺いましたが、
先日改め計画内容に変更は発生しない件を確認致しました。

意見はAPRSのRAWデータを解析した事も無く、現地調査を行った事も無い
ただの「やりたい主義」な方から発せられた者として承りました。
以前実際行った伝搬調査の結果から推察する限りでは、
当該設置場所へ1200bpsデジピーター設備を置局する事は現状
愛媛県山岳デジピーター設備がWIDE2-1に反応する為、
「WIDE1-1,WIDE2-1」を初期設定とする初心者の利用において
九州エリア(鹿児島、宮崎、大分、福岡)、中国エリア(山口の一部、岡山)
四国エリア(愛媛、香川)、近畿エリア(兵庫、大阪の一部)で
不必要な電波を受けてしまう状態が発生する為、好ましくなく

且つ、愛媛山岳デジピーターAPRS運用ルールに違反
高設置場所にあるデジピーター設備が「WIDE1-1」を設定してビーコンを出す
「WIDE,RELAY」を設定した事と同義になる迷惑運用を続行している為、
例え稼動の話を実現した所で「WIDE1-1に反応しない設備」を設ける必要に
迫られる事になるのは明白です。

この件につきましては、昨年(2010年12月)に1回 四国総合通信局に
相談をしており、今年1月は多忙の為確認が出来ませんでしたが、
以後毎月1回 総合通信局に運用改善の指導を頂くよう打診して参ります。

今年3月末時点でこの状況改善が確認されない場合、
JJ4RJE-3 山岳デジピーター(広島県呉市)のWIDE1-1対応停止
2011年末頃を目処に144.660MHzでの運用を終了する方向で検討案を
管理グループで調整する予定です。

また、来年度からはJARL本部 レピーター委員会にも不正運用の件を
打診する方向でも検討中で、野呂山の運用転換につきましては
JARLがルール違反運用を黙認した場合の最終手段として考えており、
残念な結果にならぬ事を願う限りです。


のうが高原においては、計画通り9600bpsの設置が予定されています。
当面広島県内の9600bpsデジピーター運用に関して、DCNは感知せずとし、
管理窓口等については後日twitter等で公開されるであろう担当者に
お問い合わせ頂くようにお願いします。


尚、4月頃までに新たに 1200bpsのデジピーターが広島県内にて稼動予定ですが、
現時点で何ら調査を行っていない為開示可能な情報はありません。
進行状況については、気まぐれにツイッターでツイートするかもしれませんが、
正式稼動前の内容については #APRS_JP ハッシュは付けずにツイートします。

とりあえず直近の報告ですた。

2011年1月18日火曜日

秋月電子通商でGPS Walkerが手に入る

秋月電子通商でGPS Walkerの取扱開始
SkyView等面白い機能も! これをD710搭載車に加える事で
ナビ機能もあるので、FTM-350と同等になれる!!w

因みに、NMEA-0183のリアルタイム出力が無いのでD710のGPSとしては使えない。
またPCでGoogleEarthへ出力する機能も「パソコンGPSフォーラム」のBBSを
見る限り不具合が多そう。 単純なGPSロガー+MP3プレイヤーとして
GT-730FL-Sよりも画面が出る分だけ面白いという意味なら良いかも。

でも、これ買う事思えばGT-730FL-Sが2台確実に買えるんだよねw
GPS好きなDHK局辺りが人柱に既になってそうな気がしなくもないけど(汗


http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-04474/
MP3プレーヤー内蔵GPSデータロガーGPSWalker(ブルー)
[GPS Walker]
通販コード M-04474
発売日 2011/01/12
メーカー LOCOSYS Technology Inc.

http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-04475/
MP3プレーヤー内蔵GPSデータロガーGPSWalker(イエロー)
[GPS Walker]
通販コード M-04475
発売日 2011/01/12
メーカー LOCOSYS Technology Inc.